どんな投資にもリスクはつきものです。
不動産投資も然りです。
なんか不動産投資はやめとけって聞いたりするけど、実際何がどうリスクなのかも意外に知らないもんな。
当記事では「不動産投資について全くよく分からない人向け」に、投資で1番大事なリスクについてどのようなものかを解説していきます。
ぜひリスクを十分に把握して、不動産投資のイメージが少しでも良いものになれば幸いです。
不動産投資のリスクとは?
不動産投資のリスクは、主要なもので下記になります。
✔︎空室リスク・・・・・・入居者がおらず家賃収入が入ってこない
✔︎天災リスク・・・・・・地震による不動産被害など
✔︎物件価値下落リスク・・建物が古くなればなるほど価値が下がる傾向
✔︎家賃下落リスク・・・・物件価値と同様に家賃も年数に応じて下がる傾向
✔︎家賃滞納リスク・・・・入居者がいても家賃が入らない可能性
✔︎金利上昇リスク・・・・金利が上がるとローンの支払額が上がり負担増
✔︎修繕積立金UPリスク・・毎月積み立てる金額UPによる負担増
✔︎修繕費リスク・・・・・経年劣化によるエアコンなどの修繕費用負担
こんなにあるんだー。ちょっと多いような?
リスクで大事なのは、数の多さではありません。
リスクが起こっても、「しっかり対応できるものなのか」が大事です。
リスクがあることがダメなんではなく、対応できるものかどうかが大事
それでは、それぞれのリスクについて解説してきます。
空室リスク
不動産投資の収入源は、「家賃収入」です。
家賃収入は、持っている不動産を「人に貸す」事で得られます。
つまり、誰も住んでいない「空室」の状態であれば、当然家賃収入は入ってきません。
そもそも日本に「空き家」はどれくらいあるのでしょうか。
総務省が発表している5年に一度の住宅・土地統計調査データを見てましょう。
内容として、総住宅数のうち空き家は900万戸になります。2018年の849万戸から51万戸増加し、過去最多割合の13.8%です。
このように人口減少などの理由もあり、不動産業界の「空き家問題」は年々深刻になってきてます。つまり不動産投資の最大のリスクが、「空室リスク」といっても過言ではないです。収入源の家賃が入らなければ、ローンの返済、税金など発生する費用はオーナーさんの自己負担になってしまいます。
空室リスクの対策は?
「空き家問題」が年々深刻化してますが、賃貸需要は常に一定して存在します。部屋が過剰供給なので、部屋を探す側は選べる立場であり、他との差別化が空室を防ぐ対策の一つです。
具体的な対応策の1例はコチラです。
✔︎家賃が他より安い
✔︎部屋の間取りが他より魅力的
✔︎部屋の設備が他より魅力的
結局、安い家賃でグレードが他よりいい部屋だったら、そこに住みたいもんな。
空室リスクは確かにリスクですが、なぜ空室なのかはある程度原因を特定できるところが対策できる所以の一つです。
つまり、原因さえ分かれば対応できるという事です。
空室リスクは、目にみえるリスク。オーナーの頑張り次第で改善可能
そして、改善するためには余裕を持った資金計画が必要です。
初めの不動産投資における収支シュミレーションにおいての空室率を厳しめに10〜20%程度で見積もることをお勧めします。
シュミレーションにおける鉄則は、
・収入は緩め
・支出は厳しめ
に見積もる事です。
リスクで1番怖いのは、「コントロールできないこと」「予期できない事」です。
そういった意味では、空室リスクは、コントロールできることで予期できる事です。
天災リスク
天災リスクで1番怖いのが、「地震」です。
地震保険も加入できますが、火災保険の半分の金額しか保険金がおりません。
つまり、地震で全壊になってしまえば、どうすることもできないという事です。
建物が壊れれば、入居者も住めず家賃も入ってきません。それでもローンの支払いが無くならないのが1番のリスクです。
不動産投資の最大のリスクが、「天災リスク」です。
空室リスクはコントロールでき、予期もできますが、
地震に関してはどちらもできません。まさにどうしようもありません。
天災リスクの対策は?
まず耐震に強い構造の不動産を持つ事です。木造より鉄筋コンクリート造がお勧めです。
昔に比べて耐震基準が厳しくなり、過去の例から見てもちょっとやそっとの地震で建物が壊れるといったことは鉄筋コンクリート造のマンションではほとんどないです。
あとは、持っている不動産を1つエリアに集中するのではなく、離れたところに複数持つことも一つです。
天災リスクが最大のリスクであることは確かですが、過去に大きな地震が起こって投資用の不動産が全壊して大変なことになったという例はあまり聞いたことがないのが現状です。過去以上の南海トラフのような地震が来れば別ではありますが、それが起こる確率のリスクと、他の投資のリスクを比較することが大事です。
物件価値下落リスク
株と一緒で、買った値段より売るときに価値が下がっていたら損するよね?
確かにそうです。不動産の価値は、いろいろな要因で上がったり下がったりします。
現在の状況としては、全体的に不動産の価格は上向きではあります。
物件価値下落リスクの対策は?
売るのはやめて、持ち続けることができるのも不動産投資の魅力です。
物件価格が異常に下落して損するという話は、昔のバブルの時の話です。
実体に見合わない価格で不動産売買の取引が繰り返され、気づけば実際の価値との差で大損するケースです。
融資をする金融機関にも問題があったことから、今はもう十分すぎる教訓を過去から学んでいます。
不動産投資のおすすめは、キャピタルゲインよりもインカムゲインです。
不動産価格が上がるのか下がるのかは、株と一緒で予測が難しいです。
難しい売買で儲けるのでははく、堅実に現物資産を運用する方法が賢明です。
家賃下落リスク
家賃は、年々建物の築年数に応じて安くなってきます。
ですが、
✔︎家賃は下がっても、ずっと下がり続けることはない
です。
株のようにストップ安が続き、どんどん価値がなくなっていき、最終的に価値がゼロになることはないです。
どこかで家賃の下げ幅が止まり、横ばいになっていきます。
購入前の収支シュミレーションで、家賃の下落率を試算しておくのは重要です。
10〜20%下がることも視野に入れて、空室率と共に、厳しめに試算することをお勧めします。
家賃滞納リスク
空室とは違い、入居者はいるのに、家賃が入ってこないケースがこれです。
入居者とのやりとりは、基本管理会社に任せるのが一般的です。スムーズに家賃を払ってくれたら問題はありませんが、こじれると今後余計な費用と時間を取られしまいます。
なんか追い出したりするのにも手続きと費用が必要だったりしてすごい大変らしいね。
家賃滞納リスクの対策は?
今は、賃貸借契約の時に、保証会社を入れるが一般的になってきてます。
万が一、滞納リスクにあっても保証会社が払ってくれます。
1番の対策は、
必然的に属性が低い入居者を入れないことです。
このためには、安い家賃にし過ぎない。建物のクオリティを高めるなど、不動産の価値を高めることが結果的に滞納リスクが低い入居者層になっていきます。
滞納リスクはなったときのことを想定するより、ならないような工夫が大事です。
金利上昇リスク
不動産投資のほとんどは、金融機関のローンを使って物件を購入します。
ローンは、毎月発生する必ず支払いをしなければならない費用です。
金利が高いと、返済額も上がり、元本が減らず、良いことがありません。
返済額が変わると、月々の収支にも影響します。
金利が上がる時は、物価も上がります。物価が上がるということは、円の価値が下がることになります。それに比べて家賃の価値は変わりませんので、結果的に不動産の価値が上がることにもなります。
不動産がインフレに強いと言われる所以の一つです。
インフレになれば、不動産価格が上がる可能性があるので、売却を視野にもできる
修繕積立金UPリスク
マンションにおける「大規模修繕工事」の問題は昨今ニュースなどにも取り上げられる大きな問題です。
マンションの場合、初めの費用負担を抑えるために、修繕積立金を低く設定している場合が多く、ほとんどのケースで工事をするのにこのままでは「積立金が足りない」という状況になります。
どのくらいの積立金が貯まっていて、これまで何回大規模修繕工事をして、これからどのような計画で修繕をしようとしているのかはチェックしておきたいポイントです。
修繕費リスク
不動産投資における収支シュミレーションで1番大事といってもいいリスクです。
部屋というのは、入退去を繰り返すたびに、原状回復のためのリフォームをします。
このリフォーム費用が当初の試算額と違い、思った以上に利益が残らない大きな原因です。
リフォーム費用をできるだけ安く抑えることが大事ですが、これに関しては業者との関係性、状況など様々です。安くしていって安くしてくれたら苦労はしません。
大事なのは、ふっかけられたり、相場より明らかに高かったりしないように、ある程度の基準を判断できる知識を身につけておくことです。。
業者に任せっぱなしにし過ぎると良くないんだね。
これだけリスクがあってもやった方がいい?
これまで不動産投資のリスクについて解説してきましたが、いかがでしたでしょうか
うーん、不動産投資の初心者だとやっていく自信がないのが正直な意見です。
どんなことでも初めから何でも理解できて、うまくできるわけではありません。
大事なのは、自分のレベルに応じて段階を踏むことです。
不動産投資も種類が色々あり、マンション投資、アパート経営、REITなど様々です。
自分に合った投資スタイルに合わせて不動産投資の中でどれにするかを選べる
株やFXなどと比べると、不動産投資をやっている人は少ないです。
ですが、これだけリスクがあっても価値がゼロにならない現物資産である不動産投資は、人生における投資のポートフォリオの一つに入れることをオススメします。
✔︎リスク分散は投資の基本。現物資産を1つ入れることも然り。
さいごに
不動産投資の魅力は、「実感」です。
実際に存在しており、労力をかけた結果が投資に反映されます。
リスクについては、この現物資産であるがために起こりえることです。
株などは目に見えないからこそ、手軽かもしれません。
ですが、その手軽さゆえ、価値がなくなるときは一瞬です。
儲ける時、損するときも画面上でちょこちょこしてるだけで、数字というお金のデータ表示が減ったり増えたりするだけです。
これだけリスクがあっても、労力をかけて取り組めば結果になって返ってきます。
それだけ「実感」が伴う投資も珍しいです。
株の世界は自分がどうこう労力をかけても、上がるものは上がる、下がるものは下がるです。
リスクに対しての行動は経験値を積んでレベルアップできても、株価を操作することはできないです。
株はそれが良さでもあります。それにない良さが不動産投資にはあります。
皆さんも一度その良さが自分に合うか不動産投資の世界へ1歩踏み出してみませんか?
自分に合った不動産投資があるか一度調べてみようかな。
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