突然ですが、
不動産投資で成功している人って具体的にどういう人のことを指すのでしょうか?
改めて言われると、パッと答えれません。
よく不動産投資の本では、年間の家賃収入が3,000万円とか資産が何億とか書いているのは見たことがありますけど。
実際、株などの投資では「億り人」と言われように、億を稼いでいる人がひとまず成功者の仲間入りであるのは間違いないです。
ですが、不動産投資で成功している人を「億り人」とは言わないです。
そこで当記事では、「不動産投資の成功」にフォーカスし、不動産投資の目指すべき方向性について、独断と偏見でまとめてみました。ぜひ読んで頂き、ご自身の目標設定の参考にしてもられば幸いです。
不動産投資における成功とは?
不動産投資において、何をもって「成功」とするのかの定義はありません。
家賃収入や投資規模の大きさなど、その金額が大きいと成功していると評価する風潮があります。
しかし、その場合借入金はいくらなのか、月々の返済額はいくらなのかを公表していないケースも見られます。
不動産投資によってどのくらい利益を得たいかは、人によって異なりますので成功の形というのは十人十色です。株のように多くの人がそれは成功だなって言える「億の壁」のような指標があれば分かりやすいのですが。
不動産投資の成功について考えるには2つのステージに分けて考える必要があります。そのステージとは「安定収入源の形成期(フローの形成)」と「資産の形成期(ストックの形成)」です。
よくある成功と言われているケースの一部を見てみましょう。
・フローの形成期
・ストックの形成期
フロー
最初に考えるのが「年間の手取り収入がどれくらい欲しいか?」ということではないでしょうか。
例を挙げると年収1,000万円の方が「将来に備えて不動産投資で年間手取り500万円の収入を得たい」といった具合です。
しかし、その状態はまだ本当の成功ではありません。なぜなら多額の借入金が残っているからです。そのような状態で目標の安定収入源の形成を実現できたとしてもそれはまだ、道半ばであり、例えば物件購入金額2億円に対して、借入金も2億円あるのならば、純資産で見た場合はプラスマイナスゼロということです。
確かにいくら家賃収入を得ていても、多額のローンがあればそれはそれで不安かもしれないな。
ストック
ストックとは、借入金の返済をどんどん進め、物件の市場価値より借入金額が少なくなり、純資産が増えていく状態です。
この状態になれば資産として次の代に残せますし、不測の事態が起きたとしても借入金の返済に困ることはなく、自己破産の心配もないでしょう。
純資産の増大こそが最終的な目標であり、本当の不動産投資成功
つまり、今売却すればある程度の利益が出るのは確定しており、売らなくても保有し続けることで家賃収入が毎月入ってくる状態のこと。
不動産投資で成功している人の例
それでは次に実際に不動産投資で成功している人と言われている人の成功例をみていきましょう。
本を執筆されている方の情報を集めてみました。
中古区分マンションで成功している人
こちらの方は、都心エリアで中古区分マンションに特化して成功している人に例です。
・築年数20〜40年
・1ルーム16㎡の3点ユニット
・1部屋家賃収入:5万円前後
・価格:数百万円〜1000万円以下
・資産:計60室
・負債:ゼロ(現金購入)
・年間家賃収入2900万円(純利益)
こちらの方の特徴は、何と言っても融資をほとんど使わず、現金で不動産を購入している点です。
資産は60部屋あり、負債はほとんどありません。
戦略としては、
都心エリアでも古いマンションの1室を、数百万円で安く現金購入し、できる限り自分でリフォームして部屋の価値を高めて、賃貸需要を上げる戦略です。
リフォームは基本的にセルフのDIYです。中古マンションにターゲット絞っている分、部屋の仕様や設備はほとんど一緒で、1部屋でリフォームした経験が他の部屋でも再現可能になり、工具なども一回買ってしまえば、同じものを併用できる点が効率化を最大限に発揮されています。
現金購入のため資金は、株式投資と本業から生み出しており、長期的な計画と実行力の賜物です。
<成功した要因>
✔︎不動産会社周り
✔︎部屋のリフォームはセルフ
✔︎証券で自己資金作り
融資を使わないので、銀行の融資審査に関わる築年数を気にしなくていい。入居者にとって築年数はそこまで関係ないので、価値ある部屋に低コストでリフォームできればOK。
負債がない資産を所有できるのは理想です。
いつでも売却することができ、持っている間は半永久的に家賃収入を得れます。
インカムゲインを狙った成功例の一つです。
この方は、不動産投資は不労所得ではないと言っています。
1棟マンションで成功している人
こちらの方は、中古マンション1棟で成功されている人です。
・年間家賃収入:3,000万円(純利益)
・資産合計:約7億
・単身者向けの1ルーム
・1棟中古マンション(RC造)
戦略としては、
不動産をフルローンで購入し、自己資金を極力かけずにどんどん増やしていき資産の増大をしていくやり方です。
なので、約5年で資産7億円を突破できている早さです。銀行のローンを重視しているため、物件購入における条件は、積算価格と言って銀行が重視する価格算定方法が高いものを基準にしています。
特徴しては、管理やリフォームもできるだけ委託し,いい物件を安く購入することに特化しております。
先ほどの方は、典型的な大家業である不動産経営タイプに対して、この方は、不動産投資タイプで不動産管理に手間をかけないタイプです。
<努力したこと>
✔︎不動産会社周り
✔︎シュミレーション
✔︎金融機関の評価重視。物件をどんどん買っていくスタイル
資産価値重視で、買えば買うほど銀行の融資を引き出せることで、どんどん資産を増やしていくスタイル。
資産額に比べてインカムゲインである収入は低い。その代わり資産価値としては高いものを所有。
より多くの人にとって再現性は可能?
成功している人の例を見て、いかがでしたでしょうか。
同じように「よしやってみよう」と思われた方がいたら、それはそれでOKです。
ですが、現実的に考えてみて、同じようにできると思った方は少ないんじゃないでしょうか。
どちらも基本は、本業ありきでスタートされています。
ここで質問です。
本業をしながら、
・「業者を巡ったり、不動産の情報を事細かに分析できますでしょうか」
・「リフォームの業者を選定したり、自分でDIYやろうと思えますでしょうか」
・「ローンという負債をどんどん組めるでしょうか」
多くの方にとって、下記のような不動産業と言われるような
・物件探し
・業者回り
・付加価値をつけていく知識・経験
のことなどを、やるのは面倒だと感じてしまう人が多いと思います。
そこまで不動産に詳しくないし、本業でいっぱいいっぱいだから余裕がないかも。
勉強するにも難しそうだし、自分には向いてないかも。
私が目指すべき不動産投資の戦略とは?
当サイトで目指すべき不動産投資のテーマは、「儲けない」「成功しない」です。
つまり、「儲けよう」「成功しよう」を目標にする投資はリスクが高いです。
リスクを許容できるぐらいの労力、時間、知識、経験をかけらるならチャレンジしてもいいと思います。
ですが、先ほどの成功例を紹介している本を読んでも、同じようにできる人は少ないんじゃないでしょうか。
少なくとも私は不動産会社で10数年も働き、不動産の国家資格である宅建も持っていますが、本を読んでみて、できそうに思えなかったです。やることが多いです。つまり、不動産業を業として本気でやる人向けです。
本業ありきの人は相当ハードルが高いです。業者周りだけも今の時代ナンセンスです。
時間があっても外に出て業者に訪問するモチベーションはないです。
株をやる人が多いのは、シンプルだからです。結局は上がるか下がるかです。そしてネットで全て完結する手軽さがあるからです。どこでもできます。
多くの人がやるには、このシンプルさが大事です。不動産投資にもそれが大事です。
そのためには不動産投資を知らなくても、自分が住みたいまちで住みたい家を探す感覚であれば多くの人にとって馴染みがあり興味深いものではないでしょうか。
自分が住みたい物件は誰かも住みたい物件なはずです。
結局は投資である以上、収支が問題です。だからこそ、投資ではない感覚で不動産投資をすることが大切だと思っています。
具体的なポイントはこちらです。
・手間をかけない
・高くてもいい
・儲けすぎない
・保険目的
手間をかけない
管理会社にほとんど丸投げです。
間取り・立地重視:高くてもいい
大体の不動産投資の成功例が、そもそも価値が低い物件を安く買って、リフォーム・リノベによって賃貸価値を上げ、価値をあげるというやり方です。
これではリフォームによる労力が大変です。
そもそも物件価値があるものを買うべきです。
マンションであれば、立地、間取りです。特にポイントは間取りです。
区分の場合、単身向け、ファミリー向けの間取りである1Kや2LDK、3LDKは数が多いです。
間取りはそもそもマンションを建てるディベロッパーの都合もあり、単身向けのマンションであれば1Kの部屋をたくさん作れば作るほど利益が大きいです。ファミリーにしても同じです。
つまり1LDKって意外に少ないんです。私がワンルーム系の不動産会社に勤めていた時もニーズが圧倒的に高いのは1LDKの広い部屋です。ファミリーでは大きすぎて、1ルームでは狭い。そこを狙えるが1LDKです。
価格もファミリーほど高くなく、単身向けによりも安すぎないところが良いです。
儲けすぎなくていい:インカムゲイン
物件価格が高ければローンの支払額も高いです。
ほとんどの場合、都心のマンションを購入すれば、収支はトントンか赤字かもしれません。
あくまで保険目的。残された大事な人のために
収支も大事ですが、残された家族のための保険として資産を持つことが大事です。
インカムゲインでもキャピタルゲインも狙わず、ローン返済をできれば働けなくなる65歳まで全て完済できるように他の本業を頑張るということです。
不動産投資を頑張るんではないです。
他で得たキャッシュを所有している不動産ローンの残債に当てることで、資産を早めに自分のものにしてしまおうというのがいちばんの狙い
理想のスタイルとは
結論はコチラです。
・都心の徒歩10分圏内の築浅物件
・間取り1LDK
・中古区分マンション
・自分が住んでみたい物件
この条件の物件を1〜3室買うことが目標です。現金でもローンでも構わないです。
この条件であれば、そもそも物自体がいいので、物件価値・家賃収入が高いです。
リノベも入りません。問題は、収支が合わないということです。
そして目標は、
✔︎働けなくなるまでの65歳を目指して、ローンを全て完済することです。
それではなぜ収支を合わないものがお勧めなんでしょうか。
それは収支どうこうよりも生命保険の要素が強いからです。
実は、この条件でローン購入する場合は、「団体信用生命保険」というものに必ず加入できるものに限定します。これはローンを組んでいる本人が不慮の事故などでお亡くなりになった場合に、残っているローン全額を帳消しにしてくれる保険です。
なので、残された家族に迷惑をかけるどころか、ローンがない資産だけを残せることができるんです。
つまり、自分が生きている間だけではなく、その後にも大切な人の助けになるための方法なんです。
だからこそ、ローンを組んでいる間の収支はそこまで気にしないです。
気にしないぐらいのお金を他で得られるようになることが大変重要です。
不動産投資だけで、投資として大きく成功することはコスパが悪いです。
株や本業にフォーカスした方が得策かと思われます。
さいごに
いかがでしたでしょうか。
メインテーマである不動産投資を扱っておきながら、不動産投資の成功を薦めていないという内容でした。
目的は、求めすぎず、最低限の安定した収入を確保をすることです。
それはいくらか?
人によりますが、毎月自由に使えるお金が50万円あれば安定しませんか?
すごい贅沢する必要もないです。普通の暮らしでプラスアルファの贅沢ができる。
それが月50万かなと考えています。
そしてこの数字を達成する不動産投資をすることが、リスクができるだけ少ない投資になると考えています。
不動産投資で成功している人などの方法は、ほとんどが不動産業、賃貸業です。事業をしている経営者みたいになってます。情報の取得もネットだけで完結しません。クローズドな世界の不動産業者と人とのやりとりが必要です。これは労力がいくらあっても足りません。
だからこそ、不動産投資を事業でやるのではなく、投資としてやるために、いい立地でいい間取りのものを高くても買えるようになることが必要です。
そのためには、本業や他の投資を頑張ることが先決になってきます。
元も子もない話かもしれませんが、ある程度お金を持ったことによるリスクがあるのが現実です。お金は稼いで終わりではありません。稼ぐと次はそれを減らさないことを考えてしまい、どんどんリスクを負えなくなってしまいます。
またお金を動かせる金額が大きくなればなるほど、コストパフォーマンスはどんどん落ちていきます。
だからこそ、少し稼げるようになることをまず目指し、次に何をしたらいいか考えている人に、当サイトが進める不動産投資をやることをお勧めします。
投資をやっている人のほとんどが、明確なゴールがないまま続けている人が多い気がしています。
稼ぐを目標にしても上限がありませんし、目標の金額を達成できても、もっともっととなってしまうのが人間の性です。
そこで不動産投資を絡めることで、お金を稼ぎそれを形に変えれる目標を作れることできるのが1番の目的です。
なるほど。他で稼いだお金をローンを組んだ資産に充てることで、どんどん繰上げ返済することが着実に自分の資産になっていくもんね。「ローン完済を稼ぐ目的にする」ってことなんだね。
また具体的な投資方法は、別記事にてご紹介できればと思っております。
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